双龍の“空回ってるうちに何かを巻き取るんですよ!!”

読者の秋！

750ページの大作「光圀伝」読破を初め、
ここ数年にないほど読書に勤しみました、
まさきです！

忙しさは例年以上かもしれませんでしたが、
各地への移動時間が増えたので、その時間なんかを利用してね。

そんな読んだ本の中から、いくつかピックアップしてレビュー連載！？

まずは久々に読み返したマンガ

山田怜司「ココナッツピリオド〜地球温暖化を止めるウサギ」

いきなりマンガかよ…
と侮ることなかれ！


これは、ちょうど筑波大学環境コミュニケーションLABと一緒に
エコエクササイズ“カンフー摩擦”の活動を始めたばかりの
2009年くらいにビックコミックスピリッツで連載していた
マイナーなエコマンガなんだが。

改めて読み返してみたらなかなかの隠れた名作でしたよ。

“CO2”を“塩キャラメル”とか答えてた

おバカ大学生タミオが、
モテるため、惚れた子を振り向かせるために
エコ男になろうとしたがばっかりに、

地球温暖化を止める天才ウサギ
ココナッツピリオド博士と出逢い、

過激派自然保護団体とオイル会社とアメリカ軍の抗争に巻き込まれ
突然南極に行っちゃったり、

当選時にCO2を大幅に削減すると宣言した
某国大統領とすったもんだで友達になっちゃったり、

温暖化を止める発明が隠された七つのチップを集めるため
ヒマラヤ、ツバル、北極、中国、オーストラリアなど、世界中を飛び回ったり。

冒険ものとしてもまずまず楽しめる上に
地球温暖化にまつわる様々な情報や陰謀が飛び交い、
ついには原発問題にまで言及しちゃったりしてるもんだから、
今読んでみて改めて感心しちゃいましたよ。

「エコバックじゃ…地球って救えないんスか？」
「当たり前だろバーーカ。地球温暖化はそんなに甘くねーんだよ。」

「か…金より…ドバイより！！白クマは大切だ！！」
「まいったね…完璧な答えだ」　

「お前に何かアイデアがあるかね？バカ学生くん。」
「あっ…ある！！」
「なら言ってみろ、笑ってやるぜ！」
「夜は、寝る！！」
「……くっ…正解だ…」

何も知らないタミオが、感性とノリだけで
運よく的を得たことを言っちゃって切り抜けちゃう
前半の展開も面白いけど、

「環境保護活動なんて意味ないんだよ。生き残るのは誰だ！？
　それは「貧しい理想主義者」なんかじゃない！「莫大な金を持つエリート」さ！！」

「地球温暖化が本当かどうかの話か？そんなことはどうだっていい…」

「同じバカなら…時代を変えるバカになれ！！」

「寝ないで頑張らなくても…
　そこそこ幸せに暮らせる国を作ることが…
　よい政治家の仕事だろ」

「ああ…人生なんてくだらないさ…
　だけど…どんな者にでも、できることがある…
　そのできることで汗をかいて、少しでも誰かを幸せにできたら、
　くだらない人生も…少しは報われる…」

「諦めるのが利口なら、私は…諦めないバカになる」

「今…世界はな…エコどころじゃないんだよ！！
　経済危機で失業者があふれて、キレイごとを言ってる場合ではないんだ！！」

「地球温暖化は、お前みたいな者でもヒーローになれる…大チャンスなんだぜ！！」

「地球温暖化は…人間の心が起こしているんだ…
　満足というものを知らない壊れた心がな…」

「日本人のほとんどは温暖化なんて人ごとですから…」

「前の世代を憎んで、自分だけのために生きるより…
　次の世代のため全力で何かをすれば…
　こんな、ちっぽけな人生も、少しは意味のあるものになるんだ！！」

「次は…お前たちの番だ…！！」

熱いセリフや考えさせられる会話が散りばめられた後半も読み応えあり！

全三巻と長くなく、お手頃に読めちゃうので

オススメの隠れ名作マンガです！！

Byまさき